パークアイテム研究室。良いアールとは?編
「パークアイテム研究室」かなり間が空いてしまいましたが
今回は「良いアールとは」です。
まず、これまでの3回の内容を振り返って良いキッカーの条件は下記の3点です。
・一定のアールであること
・ランディングの斜度がしっかりある事
・ランディングが長いこと
この辺りそろっているとが飛びやすく、安全性も高いと結論づけました。
という事で、まずランディングが長く、斜度のある土台を描きます。

雪を軽減するためのステップアップ形状で、ランディング斜度は30°です。
ではこの土台に2パターンのキッカーを付けてみます。

1は飛び出し角度30°
2は飛び出し角度17°
(リップの位置を合わせて設計しているため2のキッカーはアールが長くなっています)
どうでしょうか?
どちらが飛びやすそうですか?
まずキッカー単体を見た場合に、どちらが飛びやすいか?の定義ですが。
1の30°はかなり上向きなキッカーです。
なので平軸(いわゆるスピン)をするのは難しい反面、フリップ系のトリックに向いています。
2は平軸はやりやすい代わりに、フリップ系の足をあげて行くトリックが難しくなります。
なので、1と2どちらが飛びやすいか?という質問はどんなトリックをするかによってかわってきます。
厳しい言い方になってしまいますが、技術の高い人は1でも普通にスピンができるので上級者ほどフリップもしやすく
高さを感じやすい1が飛びやすいと感じることが多いかと思います。
そうすると、1の形状じゃなきゃ絶対だめなのか?という話になってしまいますが実はそうではありません。
これはFacebookでシェアやコメントをして下さった多くの方がすでに述べていましたが
「ランディングの角度に放物線が合っているかどうか」が鍵になってきます。
放物線??と気になった方もいると思いますが。

図の赤い線の部分です。キッカーを横から見たときに空中で描いている線=放物線 です。
1の形状だと飛び出し角度が上向きなので、2と比べるとより山なりに
2の形状だと飛び出し角度がほとんどないので、低い弾道になります。
どちらもスピードがしっかり合っていると、下図のようにランディングにきれいに入って行きますが。
オーバースビードで侵入すると下図のようになります。
(オーバースピードの放物線は緑です。)

1のキッカー形状だと上に放物線が伸びるためあまりかわりませんが
2だと上ではなく進行方向(実際に滑っている感覚だと前)に飛んで飛距離が伸びてしまい結果ランディングとの落差が出てしまい、そこから落下して行くので着地の衝撃を感じてしまいます。
こんどはランディング斜度の緩い土台に1と2のキッカーを乗せてみましょう。
(放物線の長さは斜度30°のランディングのままで、ランディングポイントを上げています)

最初のランディング斜度だと調子の良かった1のキッカーはこのランディングになると良いスピードでも着地の衝撃がかなりあります。
逆に2のキッカーは飛び過ぎても先ほどよりかはランディングに対して滑り込むようなラインになるため衝撃が軽減されます。(それでもこの図の通りだと痛いと思いますがw)
このようにキッカーの放物線がランディング斜度に合っている状態になっているキッカーは
一番最初に挙げた良いキッカーの絶対条件「ランディングが痛くない」を満たしてくれるんですね。
ランディングを無視してアールのみで造成してしまうとどうしても、ランディングで衝撃を感じてしまうため、どうしても新しい事に挑戦しづらくなってしまうかなと思います。あとは腰や膝が痛くなったりもおこりやすいと思います。
初級者であればあるほど緩い角度のキッカーが飛びやすく、技術の向上と共にキッカー角度ランディング斜度がきつい方が飛んでいる時間を楽しめるかなと個人的には思います。
そしてもう一点。
アールの長さ、がポイントになります。
上記の条件を満たしていても、アールの長さがありすぎると今度は気持ちよく飛べない場合があります。
アールを気持ち良く抜ける事の出来るスピードでいくと飛び過ぎたなんて経験ありませんか?
ランディングの良いところに着地しようとすると、デコ落ちするんじゃないかな?とアールの中で感じるキッカーがたまにはあります。
極端ですがこの図のような場合どうでしょうか?

テーブル5mに対してボトムからリップが30m。
リップを抜ける事にはほとんど止まりそうなスピードになっているはずです。
2ウェイのキッカーでビッグメインで作っている場合隣あるスモールはアールが長くなりやすく、結果気持ちよく抜けづらいというのも過去に見た事もあります。
このあたりはディガー泣かせなセットアップでどちらも良いキッカーにするのはなかなか骨が折れる作業かと思いますね。
リップを抜けるときに減速感がない、というのが1つ条件になるかと思います。
そしてみなさんはキッカーに何を求めますか?
安全性、飛びやすさ、ランディング、キッカー長さ等色んな条件がありますよね。
自分の場合は良いランディング(=安全性)とそれにあったキッカー角度と
なにより「浮遊感」です。
浮遊感は読んで字のごとし、空中で浮いている感覚です。
これが寝ているキッカーだと感じづらく、空中でのトリックのチェックポイントとして「放物線の頂点」を利用することが多い自分としては
「浮遊感」を感じるキッカー=ある程度上を向いているキッカー が好みです。

これはあくまでのスキーヤーが好きなアップ系という訳ではなく
一定のアールで打ち上げ角度が上向きなキッカーという感じです。
パークのキッカー表記が○○メートルとなっているんですが
個人的には浮遊感○○ポイント(単位がないので仮です)的な表記だとうれしいですね。
なので良いアールは「ランディングとの相性で決まる」を結論とさせて頂きます。
詳細は・・・
1、ランディングに合う放物線を描ける
2、レベルややりたい事に合っている
3、抜けるときに減速感がない
です。
個人的には
4、浮遊感を感じられる
を追加ですw
次回のテーマ、何にしましょうか。
ジブの設置あたりでしょうか?
ご希望あればお伝え下さい。
今回は「良いアールとは」です。
まず、これまでの3回の内容を振り返って良いキッカーの条件は下記の3点です。
・一定のアールであること
・ランディングの斜度がしっかりある事
・ランディングが長いこと
この辺りそろっているとが飛びやすく、安全性も高いと結論づけました。
という事で、まずランディングが長く、斜度のある土台を描きます。

雪を軽減するためのステップアップ形状で、ランディング斜度は30°です。
ではこの土台に2パターンのキッカーを付けてみます。

1は飛び出し角度30°
2は飛び出し角度17°
(リップの位置を合わせて設計しているため2のキッカーはアールが長くなっています)
どうでしょうか?
どちらが飛びやすそうですか?
まずキッカー単体を見た場合に、どちらが飛びやすいか?の定義ですが。
1の30°はかなり上向きなキッカーです。
なので平軸(いわゆるスピン)をするのは難しい反面、フリップ系のトリックに向いています。
2は平軸はやりやすい代わりに、フリップ系の足をあげて行くトリックが難しくなります。
なので、1と2どちらが飛びやすいか?という質問はどんなトリックをするかによってかわってきます。
厳しい言い方になってしまいますが、技術の高い人は1でも普通にスピンができるので上級者ほどフリップもしやすく
高さを感じやすい1が飛びやすいと感じることが多いかと思います。
そうすると、1の形状じゃなきゃ絶対だめなのか?という話になってしまいますが実はそうではありません。
これはFacebookでシェアやコメントをして下さった多くの方がすでに述べていましたが
「ランディングの角度に放物線が合っているかどうか」が鍵になってきます。
放物線??と気になった方もいると思いますが。

図の赤い線の部分です。キッカーを横から見たときに空中で描いている線=放物線 です。
1の形状だと飛び出し角度が上向きなので、2と比べるとより山なりに
2の形状だと飛び出し角度がほとんどないので、低い弾道になります。
どちらもスピードがしっかり合っていると、下図のようにランディングにきれいに入って行きますが。
オーバースビードで侵入すると下図のようになります。
(オーバースピードの放物線は緑です。)

1のキッカー形状だと上に放物線が伸びるためあまりかわりませんが
2だと上ではなく進行方向(実際に滑っている感覚だと前)に飛んで飛距離が伸びてしまい結果ランディングとの落差が出てしまい、そこから落下して行くので着地の衝撃を感じてしまいます。
こんどはランディング斜度の緩い土台に1と2のキッカーを乗せてみましょう。
(放物線の長さは斜度30°のランディングのままで、ランディングポイントを上げています)

最初のランディング斜度だと調子の良かった1のキッカーはこのランディングになると良いスピードでも着地の衝撃がかなりあります。
逆に2のキッカーは飛び過ぎても先ほどよりかはランディングに対して滑り込むようなラインになるため衝撃が軽減されます。(それでもこの図の通りだと痛いと思いますがw)
このようにキッカーの放物線がランディング斜度に合っている状態になっているキッカーは
一番最初に挙げた良いキッカーの絶対条件「ランディングが痛くない」を満たしてくれるんですね。
ランディングを無視してアールのみで造成してしまうとどうしても、ランディングで衝撃を感じてしまうため、どうしても新しい事に挑戦しづらくなってしまうかなと思います。あとは腰や膝が痛くなったりもおこりやすいと思います。
初級者であればあるほど緩い角度のキッカーが飛びやすく、技術の向上と共にキッカー角度ランディング斜度がきつい方が飛んでいる時間を楽しめるかなと個人的には思います。
そしてもう一点。
アールの長さ、がポイントになります。
上記の条件を満たしていても、アールの長さがありすぎると今度は気持ちよく飛べない場合があります。
アールを気持ち良く抜ける事の出来るスピードでいくと飛び過ぎたなんて経験ありませんか?
ランディングの良いところに着地しようとすると、デコ落ちするんじゃないかな?とアールの中で感じるキッカーがたまにはあります。
極端ですがこの図のような場合どうでしょうか?

テーブル5mに対してボトムからリップが30m。
リップを抜ける事にはほとんど止まりそうなスピードになっているはずです。
2ウェイのキッカーでビッグメインで作っている場合隣あるスモールはアールが長くなりやすく、結果気持ちよく抜けづらいというのも過去に見た事もあります。
このあたりはディガー泣かせなセットアップでどちらも良いキッカーにするのはなかなか骨が折れる作業かと思いますね。
リップを抜けるときに減速感がない、というのが1つ条件になるかと思います。
そしてみなさんはキッカーに何を求めますか?
安全性、飛びやすさ、ランディング、キッカー長さ等色んな条件がありますよね。
自分の場合は良いランディング(=安全性)とそれにあったキッカー角度と
なにより「浮遊感」です。
浮遊感は読んで字のごとし、空中で浮いている感覚です。
これが寝ているキッカーだと感じづらく、空中でのトリックのチェックポイントとして「放物線の頂点」を利用することが多い自分としては
「浮遊感」を感じるキッカー=ある程度上を向いているキッカー が好みです。

これはあくまでのスキーヤーが好きなアップ系という訳ではなく
一定のアールで打ち上げ角度が上向きなキッカーという感じです。
パークのキッカー表記が○○メートルとなっているんですが
個人的には浮遊感○○ポイント(単位がないので仮です)的な表記だとうれしいですね。
なので良いアールは「ランディングとの相性で決まる」を結論とさせて頂きます。
詳細は・・・
1、ランディングに合う放物線を描ける
2、レベルややりたい事に合っている
3、抜けるときに減速感がない
です。
個人的には
4、浮遊感を感じられる
を追加ですw
次回のテーマ、何にしましょうか。
ジブの設置あたりでしょうか?
ご希望あればお伝え下さい。
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